手賀沼に

  

 先日、印旛沼に行ってきました。2度も。
 そんなことを千葉出身の同僚に話しましたら、「次は手賀沼ですな。」などとおっしゃるわけです。
 こちらも、そういえばそうだよなと思うわけです。一理ある。
 とはいえ、印旛沼と比して規模も小さくそんなに魅力的には思わなかったのですが、印旛沼ほど遠くもなくさくっと行けそうなので朝早めに出れば昼過ぎには帰ってこれるだろうと軽い気持ちで出かけます。
 すんなりと到着し、柏ふるさと公園の駐車場をお借りしようと思いましたら満車。もう少し東のヒドリ橋脇駐車場を拠点にしてサイクリングと探鳥を始めます。駐車場ではモズが鳴いておりました。
 土手の上のサイクリングロートは広く、車の1.5車線ぐらいある感じで歩行者と自転車をセパレートした運用になっているようです。気合入ってんな。駐車場も満車に近く、ご近所の憩いの場なのでしょう。ランナー、自転車、散歩、結構人が多い印象です。まだ9時半よ。
 今日も私の目的はカモ類。しかし最初に目に入ったのは遠くのユリカモメの群れ。走りながら水面を眺めていると、カワウとカンムリカイツブリがいるぐらいで水鳥はあまり見つかりません。葦の藪からはひっきりなしにアオジやホオジロの声がしています。ギヤーと鳴いてアオサギが降り立ちますがカモ類は薄い。
 やっと、マガモがちらほら出てきましたが、ちらほら出てきて終わりでした。ほかにはヒドリガモが1番いだけ。これは期待ができませんね。その後は、カルガモとカイツブリがよちよちと出てまいりました。
 手賀沼と手賀川の境目、曙橋で折り返しです。水位調整用でしょうか三連の水門がメカチックでかっこよい。手賀川は利根川まで続きますが、今日の目的は手賀沼の一周です。手賀沼の左岸を遡上していきます。
 


 途中の公園でコブハクチョウとユリカモメ、オオバンをまじかに見ます。慣れているのか逃げませんね。私の満足度も上がります。
 さらに進んで、手賀沼と大堀川の境目、北柏ふるさと公園でトイレをお借りしていますと、「チンチンストップ!!」というおばさんの声に驚かされます。私は小用の真っ最中でしたので何事かと思いましたが、まあ落ち着いて用事を済ませます。危うく一時停止するところでした。外に出てみると、小型犬を二匹抱えた恰幅のいいおばさんがのしのしと歩いておりました。特に芸をしていたようなことではないでしょうから、この子たちの名前がちいちゃんとかそんな感じだったのですかね。きっと活発な子たちで、しっかりと抱きかかえられているところを見ると、さっきまで自由に遊んでいたのでしょう。すべて私の想像ですが、チンチンストップについては納得します。
 ここから一時手賀沼一周を離れて、手賀沼に流れ込む大堀川を遡上してみましょう。
 

 さて、大堀川沿いの遊歩道は舗装はされていますが道はガタガタ。今日は細めのタイヤを履いてきた私にはちょっと厳しい道行きです。上半身の抜重を徹底しないと首周りにダメージを負ってしまう展開です。おなかに力を入れて気を付けて進みます。
 車道との交差も多く、住宅街につき結構交通量もあってぶつぶつと切り分けられた感じのサイクリングになってしまいます。ですが、街路樹や花壇が充実していそうな雰囲気です。花の季節にはきっと素敵でしょうと予想します。今は冬ですけどね。時折現れるシジュウカラだけが私の慰めです。
 大堀川の開渠部の終端を持って遡上を終了し、来た道を戻ります。


 また手賀沼まで戻ってきて、右岸をヒドリ橋に向かっていますと、北千葉導水ビジターセンターなる施設を発見します。
 施設周辺の水の流れを見ていると、どこから来た水がどう流れているのかがちょっとわからない。答えを求めてビジターセンターを訪ねようとするも閉鎖中。お昼時間か休館日か。残念なことです。
 あとで調べたところ、北千葉導水路は利根川と江戸川をつなぐ導水路でした。それがほぼ暗渠で印西市の利根川と手賀川の合流点のあたりの第一機場から手賀川に沿って西に流れ、手賀沼西のビジターセンター(第二機場)でいくらかを手賀沼に戻してそれ以外を大堀川沿いに西に流します。
 どこから来た水だったかわからなかったのは、暗渠から急に現れたことによります。それはわからないよね。そして、その水は利根川が水源であるというのも驚きで、手賀沼は利根川に流れ込んでいるわけで、その傍らにある第二機場で処理している水は利根川から引いているという、なんというか輪廻というか円環の理というかなんだか不思議なことをしているなと感じます。
 ビジターセンター第二機場からさらに大堀川沿いに暗渠でさかのぼった水は大堀川注水施設で大堀川にまた戻される分と、流山の台地を貫いて開渠になり坂川として松戸(第三機場)で江戸川にそそぐ流れに分かれます。ここでもまた円環の理です。
 このような治水の目的は大きく3つあるそうで、以下に示します。
 ・洪水対策
 ・手賀沼の汚染防止
 ・関東圏の飲料水の確保
 円環の理は主に汚染防止が目的でしょう。とにかく循環。
 それにしても、順流のすぐそばに逆流の暗渠を作ってしまうダイナミックさに素直に驚きます。しかし、用地の確保なども考えると合理的な選択のようにも思います。先人の知恵はすごいものです。
 先人の知恵といえば、大堀川沿いを走っていると大堀川に流れ込むいくつもの水門、樋門を見ることができます。どうにも構造が鴻沼排水路や見沼代用水に似ているように感じました。そして手賀沼について調べるうち江戸時代に手賀沼の干拓事業にかの井澤さんが関わっていたとの情報が。実際に当時の水路が残っていたかはわかりませんが、個人的には妙に納得するところがありました。
 
 今回の手賀沼探訪はビジターセンタが休館していたり、鳥影が薄かったり、割と人が多く気を使う道行きであったことで、結構な消化不良を感じました。残念ながら。
 そういえばさっと行って、さっと帰る予定でいたのです。そんなことを思い出して、さっと帰ることにします。いずれはここを拠点にして印旛沼と往復とかは楽しそうかな。一日仕事になりそうですが。






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