第二回 彩湖東十本桜を見に行く ② そして神代植物公園へ

  さて、桃色になった御衣黄を見るため彩湖を訪ねたが、他の場所の御衣黄の様子も見たくなった。そこで御衣黄のある場所を調べてみたのだが、ふと思い出したのが神代植物園。
 先の都立公園150周年スタンプラリーで一度訪ねてはいるのだが、到着が16時を過ぎており入場がかなわなかった因縁の公園である。
 御衣黄の有り無しは確認できなかったが、多分あるであろうという甘い甘い見通しのもと彩湖を後にする。
 
 荒川から、新河岸川、白子川に抜けて川沿いに進もうと思っていたが、白子川が全く川沿いに進むことができないのでめんどくさくなって適当に進む。東伏見公園のある伏見通りをまっすぐ南下すると調布市にある神代植物園に到着。何気に、都立公園ラリーは私の土地勘にいい影響を与えたようだ。
 入場券は500円。園に入ると、サクラソウの特別展示。江戸時代から現在までの園芸のサクラソウの品種が勢ぞろいしているようだ。先ほど訪ねた彩湖のそばにはサクラソウ水門があり、サクラソウの自生地がサクラソウ公園内にある。自生地がそこそこ貴重になるくらいにはレアな植物なのだろうとはぼんやり考えていた。しかし、園芸品種としては結構メジャーな存在みたいね。
  


 園内をそぞろ歩くと、今は躑躅が満開。今日はそれは置いておいて、園内を進むと桜園が目の前に。神代曙の原木がどんと現れる。当然この時期には花は終わっているが、満開の時には見事な桃色のグラデーションが見られるそうだ。ソメイヨシノ系だがソメイヨシノと比して開花が少し早く、樹高が低く、花の色が少し濃く、病気に強いらしい。


 国立劇場の前にある満開時には路駐で困ったことになるあの桜は実は神代曙だそうだ。そうだったのか。平日は毎日のように通りすがるのだが全く知らなかった。
 
 で、御衣黄ですよ。桜園の中であっさり見つかりましたが、木が若い。一本だけ植えられた御衣黄はまだまだ細く、枝ぶりもひかえめ。それでも立派に花をつけ、まだ桃色になりかけぐらいでしょうか。桃色の出方も、花びらの中央にライン状のもの、全体にぼんやりと染まるものとあってどちらも良いが、ラインのほうが御衣黄オリジナル感はある。彩湖のもと比べると、まだ満開からの日が浅いように思えた。



 桜園は八重桜が見ごろを迎えており、関山、福禄寿、普賢象の彩湖にもいた彼らはこちらでも見事に咲き誇っていた。





 
 そこにふと通りかかった、初老のご夫婦。旦那さんは静かな感じ、奥さんは「あら、関山はみごとな桃色ねー。」と、ちょっと声が大きい。で、何か引っかかるのが樹木のネームプレートをまるで知っていたかのように読んでいるだけな感じがあること。いや、別にどうでもいいし、どっちでもいいのだけれどなんか気になってしまって聞き耳を立てていると、「あー普賢象は……いろいろねぇ…」と。いや、ほんとにどっちでもどうでもいいのだけれど、実際ここの普賢象は房によって花の色に濃淡があったのだけれど、もうちょっと頑張ってほしかったような。まあ、なんだ。ほんわかした気持ちにさせられた。

 
 その後も一通り散策する。梅園はすっかり実がなる季節で、竹園は子供の背丈ほどの筍がちらほら。ほかにも、椿、山茶花、百日紅、雑木林と様々。のんびり木々を見上げながら歩くだけでも充実した気持ちになれる。




 途中、深大寺門から深大寺の境内に行ける。ちょうど焚き上げの時間だったのか太鼓の音が響く。天台宗のお寺だという。参道には、深大寺蕎麦のお店が軒を連ねている。私は完全にスルーして植物園に戻り薔薇園と大温室を見学。
  

 薔薇園は当然シーズン前。ほとんどのバラがつぼみの初期状態。薔薇にも緑の花が咲く緑光という品種があり、それはどの辺かだけ確かめておいた。ふと見上げると薔薇園の周りのベンチにはカップルしか座っていない。ちょっとびっくり、京都鴨川みたいなものなのか、ここは。




 温室内は熱帯植物が多数。例の巨大蒟蒻(燭台大蒟蒻?)とかバオバブが展示してあった。熱帯性の睡蓮が興味深い。いわゆる仏像でよく見る物のイメージしかなかったが、観賞用の品種も多数あり、色も品種ごとに多彩。その中で最も目を引いたのはFOXFIRE.青紫の花弁に中心部が黄色く狐火の名に相応しい妖しく美しい花であった。あまりに印象深い。
 思ったより温室は広く順路を見失ったが、やっと出口を見つけた。出口にはサボテンが多数展示してある。リュウゼツランもいたね。が、私はサボテンにはそんなに興味がないことが分かった。
 
 そして園を後にする。時間はもう午後である。御衣黄も良かったし,神代植物園自体も素敵な植物園だった。それはそれとして、私にとって自転車移動は移動が本編であり趣味となっている。もうひとっ走りして帰宅することにしよう。
 
 

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