黒目川から殿ヶ谷戸庭園


目的地

 正月の休暇の最終日、そんなにやんちゃに動くこともままなりますまいとぼんやりと考えますが、かと言ってじっとしているのも体によろしくないでしょうと、お手軽な二律背反の間を彷徨います。
 こんなときにはさっさと動くがよいでしょう。とりあえず荒川に向かいます。
 道中に自転車をこぎながら行先について考えます。どこか腰掛けてまったりと調べ物をしたりぼんやりできる場所にしましょう。とすると、都立の庭園がいいかもしれません。いくつかの候補を吟味した後、都立殿ヶ谷戸庭園でのんびりすることにします。
 最近はすっかり秋ヶ瀬公園〜新砂リバーステーションの往復に飽きてきてしまってどうにも食指が動きません。感覚がサーキット周回みたいになってしまって忌避しているのかもしれません。
 さて、ルートを確認。
 荒川は朝霞水門から黒目川を走破してさいかち窪まで→その近く小平駅前からアカシア通り→国分寺街道→そのうち到着。これで行きましょう。
 


黒目川遡上

 黒目川沿いには少なくとも片岸には遊歩道がありますので沿って走りやすい河川です。国道254との交差のあたりで、オオバンとキセキレイに出会います。幸先が良い。
 さらに進むとちょっとした住宅街でジョウビタキの♀。この辺りを縄張りにしているのか周辺を巡回するように周辺を飛び回ります。時々一つの枝に落ち着いてペレットを吐き出したりリラックスしている様子。かわいいです。
 しばらく見ていると、縄張り内にシジュウカラが飛んできて、先ほどジョウビタキがいた枝にとまります。すると、慌てて戻ってくるジョウビタキ。シジュウカラのとまる枝より枝の高いところに陣取って、なわばりを主張しているのでしょうかね。シジュウカラが飛び去って、その騒動は終焉。さて、私も先へ急ぎましょう

 さらに遡上していくと、橋のたもとで爺さん二人が川を挟んで携帯を構える特殊状況に遭遇。なんだろな、と通りすがりにその視点の先を流し見るとジョウビタキの♂が立木のてっぺんに鎮座しておりました。下手に私が参入して飛ばしてしまってはあまりに申し訳ない。ちらっと見るにとどめ私は前へ進みます。

 今度はオナガがわさわさと。10羽程度の群れでしょうか。相変わらず鳴き声がしゃがれていますが、羽から尾にかけての薄くかすんだ水色の色味が素敵です。私が見ていると、興味もなさそうだが隣で見始めるおじいさんが出現。日本人の行列好きの精神性の発露?これで野鳥に興味を持っていただけたら嬉しいね。

 ほどなくして、さいかち窪に到着。小平霊園内にあります。今日は野鳥の影は薄く、軽く散策しただけとなりました。普段は枯れていますが、何年かおきに湧水が復活するというさいかち窪。湧水時の様子がレポートしてあるサイトを見つけたので載せておきます。
作者は本田創さん。暗渠者と名乗っておられます。理路整然という印象。素敵。

 









都立殿ヶ谷戸庭園

 前述のルートに従って、殿ヶ谷戸庭園を目指して走ります。小平駅を出てからはほぼ分岐もなくなっすぐ走るだけ。殿ヶ谷戸立体交差の手前で右折すればスムーズなのですが、勢いあまって通り過ぎます。国分寺崖線を下る。戻って崖線を上る。このあたりの坂道みんな国分寺崖線。殿ヶ谷戸庭園もその高低差を存分に生かした庭園です。
 チケットは一般150円。都立の庭園のチケットには季節の写真が印刷されておりなんだか捨てられずに取っておいてしまいます。今回は竹林と紅葉でした。
 まずは順路に沿って一回り、木々は葉を落とし閑散とした印象ですが、同時に落ち着きます。なんと言いますか、参加していない祭りの終わった後の現場を一人散歩したときのような気持ちです。園内にさほど人がいないせいもありましょうか。
 野鳥はほぼおらず、カラスとヒヨドリとキジバトがたまに横切るだけ。
 庭園の奥、春には藤のトンネルになるであろうフレームのそばのベンチで坂下を眺めつつぼんやりします。空は雲が多めで、日差しはマイルド。スマホでちょっと調べ物をしたりしてまったり時間を過ごします。
 ほぼ人はおらず浸れていましたが、そのうち園内を訪れる人々が増えてきます。ここを占有するのもちょっと気が引けてきた頃、後ろのベンチに座ったおばさん二人の会話がどうにも耳に入ってきてしまいます。なにやらショックなことがあったらしくがっかりのおばさん、「すっかりしょげちゃった」と申しておられまして、私とて、聞き耳立てるのもいかがなものかと思いいたり、移動することにします。
 高低差を楽しむ良う作られている庭園をどう堪能するか試してみます。見上げて楽しむべきか、見下ろして楽しむべきか、ミクロに楽しむべきか。
 紅葉亭の洋風に言えばポーチから見下ろすのも一興、崖下の竹林の辺りから見上げて見るのも一興です。個々の直物、センリョウやナンテンを愛でるのも一興でした。山茶花は終わりかけで、椿はまだでしょうか。
 平らな部分の、すあっと視界がひらけている感じも良かったですが、陰った崖下から冬の陽光に照らされた木々も素敵でしたね。
 

 帰りは、崖線を多少は意識しつつ東へ少し遠回り。上り坂とて、崖線の一部と考えればこちらのやる気も出ようというものです。結局、三鷹、大泉を経由して帰宅。日暮れ前に帰り着きましたが、ちょっと長居してしまいましたか。


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